大谷地恋太郎の地方記者日記

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作者紹介
ペンネーム:大谷地恋太郎
日本各地を転々とする覆面記者。
取材中に遭遇した出来事や感じた事を時に優しく、時に厳しくご紹介します。

(以下は大谷地氏とは関係ありません)

荒井郁之助(1836-1909)
江戸生まれ。蘭学・数学・西洋砲術等を修め軍艦操練所頭取、講武所頭取、歩兵差図役頭取を経て1868年(慶応4)に軍艦頭となり榎本武揚らと共に江戸を脱出、箱館戦争に身を投じる。2年半の獄中生活の後1872年(明治5)から開拓使に出仕、開拓使仮学校校長に就任。北海道の測量に着手する等、晩年は測量・気象観測といった分野の発展にも貢献した。

■地方記者日記141
 携帯電話の料金
by大谷地恋太郎

 このところ毎日のように、ドコモとauのホームページを見て、使った料金を点検している。そして私のように地方に勤務する新聞記者にとって、どの社の料金が高いか安いかが、ようやく分かってきた。
 ずばり言おう。ドコモより、やはりauの方が料金が高い。
 いろいろな割引きサービスがどの社でもあるが、あくまでも新聞記者が仕事やプライバシーで使う携帯電話は、やはりドコモの方がお得だ。
 ドコモとauを比較してみる。さまざまな料金コースがあるが、多くは通常に電話をかける時に発生する通話料と、携帯電話でメールをやり取りしたり、ネットに接続して情報収集したりするネット接続料の二つに大きく分けられる。
 しかし、契約時や機種変更時にあまりアナウンスはされていないが、パソコンとUSBコードで繋いで携帯電話をモデムとして使う接続料もある。
 これが各社そうなのだが、異様に高い。
 たとえば、ドコモのFOMAを、私のノートパソコンに繋いで、インターネットに接続したとする。ウインドウズマシンの場合、接続に成功すると、その速度が表示される。PHSが毎秒64ビットという速度に対して、現在のFOMAは460ビットと、何倍も速い速度だ。速いということは、それだけ情報量が大きいファイルを送ることが出来るし、ダウンロードする時間も短くなる。ちょっと前の通常のムーバが9.6ビットしかなかったことを考えると、その進歩は速い。
 特に取材で撮影した写真の画像を、会社に送る場合、ムーバだと二十分もかかっていたのが、FOMAにしてから数分で送ることが出来るようになったのは、現場の記者にとって、衝撃だった。
 だが、驚くのだ。
 高すぎる。二十分、モデムとして接続し、翌日のホームページで確認すると、接続料が四千円にもなっているのだ。
 auも似たようなもので、パソコンに繋いでネットに接続すると、トンデモナイ料金が発生する。
 問題は、この接続料の発生を、ドコモとauでは処理方法が違うことだ。
 処理方法が違うため、auは高くなり、ドコモの方が割安になるのだ。これをようやく最近になって気づいた。
 私は、ドコモもauも自分にあった料金コースを使っている。
 ドコモは契約したコース別に無料通話料とiモードなどの無料接続料が毎月付けられて、使った分を差し引かれていくが、合計の無料分から、通話料、接続料、通信料が引かれていく。たとえば無料通話分が六千円、iモードなどの接続無料分が三千円あった場合、九千円分、通信料としても使えるのだ。
 これに対して、auには合計の無料分から使った通話料、接続料、通信料を差し引くというサービスをしていない。これを最近になってようやく知った。二年間も使っていて、全く気づかなかった。通話料も接続料も通信料も別々に集計するため、たとえ、無料通話分が残って翌月に繰り越しがあったとしても、この無料分はあくまでも通話にしか使えないのだ。
 さらに言えば、接続料の繰り越しはないため、使わないと、丸損になる。
 そして特に問題なのは、パソコンに繋いでモデムとして使う場合、使った月には九百四十五円という別料まで発生し、その上で通信料が取られるのだ。無料通話分がかなり残っていたとしても、その無料分で補填する仕組みにはなっていない。
 つまりauの携帯電話をパソコンのモデムとして使うと、異様に高い料金が発生する。これを会社側はキチンとアナウンスしていない。
 その点、ドコモは、通話料も接続料も合算して、繰り越しし、そしてその無料分を通信料にも適用するから、全くと言っていいほど無駄にはならない。
 まだある。地方にいるせいか、auの通信速度が異様に遅い。108ビットぐらいしか出ておらず、ホームページを表示させるのに、かなりの時間がかかった。
 結論を急ごう。
 auを純粋な電話として使うだけなら問題はない。しかし、新聞記者の小道具として使うには、高すぎる。これが結論だ。

(続き)



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